さてさて、ようやくNY摩天楼の本髄が見られるミッドタウン北部にやって来ました。
グッゲンハイム美術館から緑色の地下鉄で南下し、51th St.で下車。ここから、目的地である「MoMA(ニューヨーク近代美術館)」に向かう途中、モダニズムとアールデコの林を歩いたのでした。 ミース・ファン・デル・ローエ+フィリップ・ジョンソン「シーグラムビル」。1958年竣工。 敷地いっぱいに建てて上部でセットバックするのが通例だった当時の一般的なオフィスと違い、足元に噴水や広場を設けるのは、当時、画期的な建て方だったそうです。 ミースのNYにおける唯一の作品。ビルは、カーテンウォールの金属サッシや柱をすべてブロンズで覆った「ブロンズの摩天楼」。ミニマル・デザインの真髄といわれる高層ビルです。 ちょうど前面を走るPark Ave.(パークアベニュー)を挟んだ向こう側にも、モダニズムを代表する高層ビル「Lever House(レヴァー・ハウス)」が見えています。 設計はSOM(スキッドモア・オウイングス・アンド・メリル)。1952年竣工。 レヴァー・ハウスは、鉄とガラスの高層オフィスビルを実現した最初の例といえる建築。ガラス張りの24階の高層棟と、中庭を持つ低層棟の組み合わせが美しいプロポーションを見せており、その後の近代建築に多大な影響を与えた建築だそうです。 透明感のある外観は、そんな歴史を感じさせない、斬新さを現在でも保っているように感じました。 ふと、振り返った写真。 手前左手の低い階段は、ミースのシーグラムビルの広場に上がる階段です。ですから、パークアベニューを南向いて立っていることになります。中央の一番奥に見えているのが「MetLife Buildeing(メト・ライフ・ビル)」。旧パンナムビルです。てっぺんにかすかに「MetLife」の文字が見えますか?以前はここに、「PANAM」の文字が・・・・。 設計はあのバウハウスのワルター・グロピウス。1958年竣工。59階建て。巨大なボリュームを柔和なものにする為、八角形のプランを採用したとのこと。 パークアベニューの先端に位置し、通りからズドーンと見えるのが圧巻。MetLifeビル足元には、NYの鉄道交通の要所「グランド・セントラル駅」があります。 そして、左手前の巨大な建築が「The Waldorf-Astoria(ウォルドーフ・アストリア)。」世界各国の政財界の要人たちが宿泊する超高級ホテルです。1931年創業。アール・デコ。 創業当時は、世界最大のホテルだったとのことです。それもそのはず、地図で見ると、パークアベニューからレキシントンアベニューまでどーんと1区画まるごとホテルですから・・・。 その手前に、レンガ造りの「St-Bartholomew's Church」がちらっと見えています。 右側の超高層は、もしかしたらロックフェラーセンターの一画のビルかもしれません。
by aiarchi
| 2006-08-20 20:24
| 旅
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